暦のたより:小満
かおり スタッフ
(このページはメールマガジンの再掲です)
「二十四節気」にあわせた俳句とイラストで、季節の景色と道具についてご紹介します。
※二十四節気・・・1年を春夏秋冬の4つの季節に分け、さらにそれぞれを6つに分けたもの。季節の変化を表す言葉として古くから使われています。
忙しい毎日の中で見過ごしてしまいがちな、季節の移り変わりを感じるきっかけになれば嬉しいです。
<作者プロフィール>
俳句:ばんかおり 左ききの道具店スタッフ。2020年から俳句を作り始め、現在は南風俳句会に所属。日常の中での発見や好きだと思ったものを俳句にしている。
イラスト:スミレ 各務原市でイラストや写真を中心に活動。お花や自然、空、犬や鳥などのいきものたちを観察するのが好き。
小満:5月21日〜6月5日頃
5月21日から始まるのが、二十四節気の「小満」(しょうまん)。
ますます陽気もよくなって、穀物などの植物だけでなく、動物たちもぐんぐん成長する頃をいいます。
前年の秋に植えた麦の穂が実る季節であることから、「少し満足する」が語源ともいわれているそうですよ!
[小満の一句]
すりこぎのふと軽くなる麦の秋 かおり
季語は「麦の秋」(初夏)。ややこしいですが、麦にとっては実りの季節(いわば秋)のため、夏を表しています。食材を擦る日常の行為に、穀物が豊かに実るイメージを重ねました。すりこぎで擦るものといえば胡麻ですが、実はこちらは秋の季語です。